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Summary of Thinking and Knowledge

小規模デイサービス経営者は情報を収集し激動の時代に備えよ!

Care

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今回の介護制度の改定と介護報酬引き下げについては賛否両論がありますが、とくに小規模デイサービスにとっては大打撃と言わざるを得ません。どんな業界でも良い時もあれば悪い時もあります。市場が飽和すれば淘汰がはじまる。これは市場の原理原則です。ダーウィンの言葉に、「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」というものがあります。


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今回の改定では、介護への思いが強くなければ経営を継続して推し進めることができないレベルにまで介護報酬が引き下げられました。私は多くの小規模デイサービスが廃業するのではないかと思っています。


しかしその一方で、ここ一番踏ん張って、キャッシュポイントを増やし、この介護業界で生き残り続ける経営者もたくさんいるはずです。さきほどのダーウィンの言葉の繰り返しになりますが、「唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である!」ということです。


小規模デイサービスは地域密着型となることを悲観的にとらえている経営者が多い今、それを楽観的(ポジティブ)にとらえて、目の前の利用者、そして勤務してくれている職員やその家族を守るために、経営者はさまざまな情報を収集し、激動の時代に対応できる戦略を早期に立てる必要があります。


激動の時代を迎えるにあたっての備え

とりあえず、現時点ではこの3つを心掛けておいてください。


先日、気になる記事を見つけたのでポストしておきます。

気になる記事

【介護報酬改定を受けて小規模デイ経営者が思うこと vol.1】


●小規模デイへの風当たりの強さ


2月6日の第119回介護給付費分科会にて、平成27年度介護報酬改定の内容が明らかになりました。今回の改正は全体で2.27%のマイナス改定となりました。一昨年あたりから特別養護老人ホームと小規模通所介護への風当たりは強く、この二つは改定率も大きかったです。


小規模通所介護を経営する筆者として思うところを、3回にわたって述べていきたいと思います。



●年間240万円の減益に・・・


やっぱり一番気になるのは、どの程度収益が落ちるのか? です。今年の1月ベースで試算して年間240万円ほどの減益という結果が出ました。ウチのような零細企業には大変大きな数字です。社会保険の扶養内で働きたいような非常勤スタッフを2名雇える額です。


事業所の収支状況によって、赤字に転落してしまうとこ、ペイラインくらいでとどまるとこ、なんとか黒字を維持できる維持できるとことさまざまでしょうから、今後の対応もまた事業所によってさまざまでしょう。


固定費に関しては、スタッフの給与を減らすところもあるかもしれませんし、スタッフの雇用を減らすところもあるかもしれません。役員報酬を減額してなんとかするところもあるかもしれませんし、人件費以外の固定費を削ってなんとかできるところもあるかもしれません。



●ダメージを減らすための加算だが、そう簡単には取れない現状


収入のダメージを減らすためには、新たに創設された認知症加算や中重度ケア加算を算定できればいいとは思いますが、認知症加算については配置基準に常勤換算で+2の職員加配に加え、提供時間を通じて認知症介護実践者研修修了者等の配置など、直ちに算定できる事業所はどのくらいあるものでしょう?


中重度ケア加算についても、サービス提供時間を通じての看護職員の配置など、看護師不足がある中での看護職員の確保もなかなか大変です。特に大変なのは、小規模通所介護だけを運営している法人でしょう。小規模であるがゆえにスケールメリットもなく、スタッフの余裕もなく研修参加もままならなかったりします。特に4日程度続けて参加が必要な認知症介護実践者研修などにスタッフを参加させるのは大変です。


身近なところでもすでに閉鎖を決めているデイサービスもありますし、3月いっぱいデイサービス事業から撤退するとか、要支援認定者の受け入れを停止するとか、いろんな噂も入ってきます。


さて、このように小規模デイは今後かなり苦しい経営を強いられるわけではありますが、一経営者の視点から離れてもっと広い視点でみると、また違った考えも出てきます。そのあたりを次回は述べてみたいと思います。





【介護報酬改定を受けて小規模デイ経営者が思うこと vol.2】


●増えすぎた小規模デイ、利用者さんの取り合いの弊害も・・・


確かに小規模デイは増えすぎました。供給過多で利用者さんの取り合いのようになっている地域も多いと聞きます。利用者さんのアセスメントによって導き出されたニーズを満たすために、本当にデイサービスが必要なのか? 訪問系のサービスではなんとかならないのか? と思うこともあります。経営者がこういうことを言うと「経営者失格!」なんて言われそうですが、経営者がお金の話ばかりしているのは正直あまり好きではありません。経営者って経済的なことだけを考えているわけではないので、経営者=お金のことを考える人みたいなイメージで語られるのは嫌ですね。


なんのためにこの事業、この会社があるのか。何のために小規模通所介護があるのか。小規模デイサービスはこれからの先の時代にマッチしていくものなのか。税金や保険料を払う人は減り、そのお金を使う人は増えるという時代です。



●メリットは利用者さんと距離が近くてスタッフ間の一体感も得やすい


小規模デイの良さは確かにあります。小さな事業所は職員と利用者さんの距離も近く、物理的な距離が近いと見守りしやすく駆けつけやすいというメリットがあります。また、動線が短い分利用者さんと接する時間も多くなりますから、心理的な距離も縮まりやすいと感じます。大勢いるところに行きたくないという利用者さんもいらっしゃいます。スタッフ数も少ないですから、スタッフ間の派閥なども生まれにくく、一体感を得やすいと感じます。情報伝達もあっという間です。


しかし、このようなメリットにお金をかけている時代ではないということなのかもしれません。大規模な事業所のほうが、利用者さん一人当たりにかけるお金(=介護報酬)は少なくて済みます。いわゆるスケールメリットというやつです。


さらにメディアでは、小規模デイの劣悪な環境や虐待事件などの特集が組まれたりもしていました。一部の質の悪い事業所が全体の評判を下げてしまい、お泊りデイ=劣悪な環境、というイメージがついているような気もします。全部がそうというわけではないんですけどね。



●いちばん辛いのは、定員10名超だが稼働率が低く、小規模の報酬算定をしていたデイ


さて、ご存じない方のために、小規模デイとはそもそも何か? という話もしておきます。


「小規模」とは何を持っていうのかということですが、これには定員による分け方と、介護報酬上の分け方があります。小規模デイというと定員10名のデイ、というのが一般的なイメージではないかと思いますが、この10名という区切りは何かというと、毎日看護職員を配置しなくてはならないか、そうではないかの違いです。


定員10名までは、毎日看護職員がいなくてもいいということになっています。定員10名を超えると毎日看護職員がいなくてはなりません。看護職員の確保は難しく給与も高いことから、定員10名であればひとつ悩みが減りますね。


そして介護報酬上の小規模とは何かというと、前年度の利用者延人数が月平均300名以下、というのが介護報酬上の“小規模”です。定員20名であっても稼働率が低く月平均の利用人数が300名以下なら小規模というわけです。これはある意味とても辛いことなんですが…。


今回の改定で風当たりが強かったのは、定員10名の小規模デイです。でも減ったのは介護報酬上の小規模通所介護の単位です。つまり、今回の改定で一番辛いのは、定員10名超のデイサービスでありながら、稼働率が低いために小規模デイの介護報酬を算定していたところ、ということになるでしょうね。デイサービスも過当競争ですからこういう事業所はけっこうあると思います。定員15名なのに小規模単位を算定しているデイサービス、近くにありませんか?


経営者はそうとう頭が痛いはずです。 次回は、最後に今後の小規模デイのありかた、どう生き残るか、についてです。





【介護報酬改定を受けて小規模デイ経営者が思うこと vol.3】


●これからは質のよい事業所だけが生き残る淘汰の時代


ではこの先どうしたらいいのか。それはもう、質の良いサービスを提供し、利用者さんにもケアマネジャーにも注目され選ばれる事業所になること、これに尽きると思います。


居宅介護支援の集中減算も、対象が全事業に広がり集中率の基準も80%に下がりました(※注)。事業所からすればこれは売り込みのチャンスともいえます。売り込むものがなければどうしようもないですが、良いことをやっていれば利用につながると思います。


増えすぎたデイサービスは玉石混合です。これからは質の良い事業所だけが生き残る淘汰の時代です。厚労省の方達(?)は、デイサービスを市場開放した時点でここまで考えていたのではないでしょうか。


まずは数を増やし、そのあと良いものだけを残していく。生き残れる事業所でありたいと思いますが、自分たちが生き残るためではなく、本当にデイサービスを必要としている方にとって頼れる事業所であろうとする強い理念が必要なのだと思います。



●1年の経過措置を経てデイとしてどうあるべきか選択が求められる


小規模デイサービスは1年の経過措置を経て、通常規模のデイサービスか小規模多機能事業所のサテライト(出張所のようなもの)になるか、地域密着型デイサービスになるという選択を求められます。


平成28年度から定員18名以下のデイサービスは全て地域密着型デイサービスに移行となっています。サテライトになるのか、地域密着型になったほうがいいのか、定員19名以上まで広げて通常規模を目ざすかは経営判断によるところと思いますが、どちらにせよ、大事なのは、思い(=理念)だと考えます。


介護報酬は3年ごとの改定なので平成30年の3月まではこの報酬でやっていかなければなりません。この3年間で、介護サービス業界がどのようになるのか、激動の時代に突入です。


※注 ケアマネジャーによる利用者の囲い込みを防止するため、集中減算というものがあります。ケアマネジャーがケアプランに位置付けるサービスが特定の事業所に偏ることを防止するためです。ケアマネが、デイは全部ウチの会社のデイを使ってね、みたいなことをすると、ケアマネの報酬が減るわけです。その報酬減のボーダーラインが、90%から80%になりました。同じ会社でデイも居宅介護支援もやっていれば、ケアマネはやはり自分の会社のデイを使ってほしいと思うと思いますし、経営陣からそのような指示も受けることもあると思います。しかし特定の事業所に偏ると減算があるため、10%は他の法人のデイを位置づけるというやり方をしていると思います。この10%がH27年4月から20%に上がります。ここでひとつジレンマが生まれます。そもそもケアマネジャーが公正中立な視点を持ってサービスの紹介や提案をすればこのような減算は必要ないのでは? という考えと、質の良い事業所に偏るのは当たり前なんじゃないの? という思いです。答えはありませんが、個人的には、人は自分の利益を優先させるものという考え方が根底にありそうな気がしますし、それは間違っていないと思います。これについてはまた別の機会でも書きたいと思います。



小規模デイサービスは1年の経過措置を経て、通常規模のデイサービスか小規模多機能事業所のサテライト(出張所のようなもの)になるか、地域密着型デイサービスになるという選択を求められますが、現実問題、通常規模のデイサービスとなっても、人員要件(人件費)の関係で手元に残るお金は大したものではありません。


ならば、この介護業界で生き残るために、今のままの小規模デイサービスを継続しつつ、関連性のある介護保険適用外のサービスを進めて行くのも一つの手かもしれない。


今日の気づき

商売というものは良い時もあれば、悪い時もあります。しかしその商売に対する強い想い(理念)があれば、良いことも悪いことも全部ひっくるめて楽しめるようになってくる。目の前の利用者(お客様)が新事業のヒントをくださる。事業・商売というものはそういうものです。


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