LIFEWORK LOG

Summary of thinking and knowledge.

介護制度改定の骨格と報酬算定の新しいルールの早期理解が必要!

f:id:office-ebisu:20150220105109j:plain

今回の介護制度改正と報酬の改定は、まったく違うカテゴリに属するものと考えがちだが、実際のところ経営者から見れば、両者は密接に繋がっている。今回のように変更が同時に起こった場合は、これまでの介護制度と介護報酬の枠組みをしっかり理解した上で、「これまで通りの経営を続けた場合に収益はどう変化するのか?」など、収支のシミュレーションを早期に実施する必要がある。


スポンサーリンク




小規模より大規模の方がつらい選択を迫られる?

もしかすると、今回の2つの変更(介護制度と介護報酬)で、大きなダメージを受けるのは小規模より大規模な介護サービスを提供している事業者かもしれない。事業運営費のケタがまったく違うからだ。小規模なら経営者の持ち金で、運営コストの6、7割ほどを占める人件費を捻出することが可能だが、大規模になるとそうもいかない。現実問題、人件費が一ケ月1000万円以上必要な事業所も多いのだ。


社会福祉法人のすべてが不正蓄財に走っているわけではない

世の中には社会福祉法人がもうけ過ぎで不正蓄財に走っているかのような風潮があるが、実際にそうなのだろうか?お金をプールしておかないと、今回のような大きな報酬引き下げの際に、持ちこたえる体力がなくなってしまうのではないだろうか?人件費やら建物補修費が捻出できなくなってしまうばかりか、なにより大切な利用者へのサービス低下をまねくのではないだろうか?このままでは、これまできちんと、そしてまじめに施設運営されていた方たちが、施設運営に疲れ果て、業界から撤退してしまう可能性も排除できない。ぶっちゃけた話、民間事業者だって、たとえ売上が半年間なくても従業員の給料やそれ以外の固定費を払えるだけのお金はプールしているはずだ。


介護職員達の不安を払拭できる事業計画を!

いずれにせよ、まず経営責任者が介護制度改定の骨格と介護報酬算定の新しいルールを早期に理解し、今後の事業展開を職員達に説明する必要がある。職員達は「これからこの介護業界はどうなっていくのだろうか」と、みんな不安でいっぱいなのだ。


介護報酬改定のポイント(厚生労働省)

平成27年度の介護報酬改定で、介護給付費分科会が膨大な資料の中から改正のポイントを要約しています。必要に応じてダウンロードください。
平成27年度介護報酬改定のポイント


気になる記事

先日、気になる記事を見つけたのでポストします。
2015年02月17日の福祉新聞によると・・・(以下、記事全文)

タイトル:「ダメージ避けられない」 2015年度介護報酬改定に不安の声


2015年度の介護報酬改定が決まったことを受け、介護事業者から不安の声が上がっている。


民主党の厚生労働部門会議は9日、関係団体へのヒアリングを実施。全国介護事業者協議会の佐藤優治理事長は「中重度の要介護者や認知症高齢者へのケアが全く評価されていない。厚生労働省が言っていることと報酬に大きな隔たりがある。高齢者へのダメージは避けられない」とした。


介護職員処遇改善加算については、民主党議員や同席した厚労省の幹部に「すべての訪問介護事業所がこの加算を取得できる環境を整えてほしい」と要望した。現在、同加算の取得率は施設に比べて在宅サービスが低い。


在宅サービスは小規模事業所が多く、加算申請の事務負担が重いことが取得率の低い原因とみられている。


特別養護老人ホームを複数持つ社会福祉法人いきいき福祉会(神奈川県)の倉橋譲さんは、「法人の年間収入は現在13億円だが、改定によって6000万円ほど減る」と報告。在宅サービスでの挽回についても「何をやっても無駄という印象だ」と話した。


「医療ニーズに偏りすぎ」と話したのは、居宅介護支援事業所を持つNPO法人ACT・人とまちづくり(東京都)の香丸眞理子理事長だ。「人間はいきなり重度者になるわけではなく、少しずつ状態が悪くなる。それなのに今回の改定は軽度者に対しての考えが何もない」と憤った。


今回の改定では、地域包括ケアシステムの要とされる小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応サービス、看護小規模多機能型居宅介護も基本報酬が減額された。この3サービス共通の「総合マネジメント体制強化加算」(月1万円)は医療との連携が主眼だ。


看護小規模多機能型居宅介護には「訪問看護体制強化加算」(月2万5000円)が設けられるなど、医療色が濃厚になった。


施設サービスでも、老健施設の基本報酬(多床室)の減額幅は特別養護老人ホームよりも低い約3%。介護療養病床は重篤な患者を受け入れる「療養機能強化型(A、B)」を設け、基本報酬は微減にとどめた。


全国老人福祉施設協議会は13日、記者会見を開き、基本報酬のマイナス分を加算の取得で取り戻せる大規模法人とそうでない法人の差が生まれるとの見方を示した。特に山間地での在宅サービス事業所撤退を懸念した。


また、改定後の基本報酬をもとに試算すると、赤字の特別養護老人ホームが5割(現在は3割)に増えるとの見込みを発表。同協議会幹部は「これから就職する若い人たちは赤字施設を避けるだろう。介護人材の確保は一段と難しくなる」との見方を示した。



おわりに

今は新しい介護制度の深い理解をもつことが大切。業界の動向を注意深く観察しつつ、綿密に事業計画を立てる。今がその時ではないかと思います。



BACK TO TOP

©2014-2017 LIFEWORK LOG, All rights reserved.